『COLONY/コロニー シーズン1&シーズン2』(2016)宇宙人侵略モノなの宇宙人がほとんど出てこない【Netflixオリジナル】

Netflix
!ネタバレ有りの感想です!

70点

宇宙人侵略モノSF。宇宙人侵略モノはあまり好きじゃないんだけど(こわいから)、これは割とスキ。
登場人物多めで、それぞれの立場・主張、人の数だけ正義(という名の信仰)があってそれが対立したり、理解しあったりしてストーリーが進んでいく。

『COLONY/コロニー』(2016)


出演:ジョシュ・ホロウェイ、サラ・ウェイン・キャリーズ、ピーター・ジェイコブソン
原作・制作:カールトン・キューズ、ライアン・J・コンダル

Netflix作品ページ

あらすじ

ロサンゼルスが外部の勢力に侵略され、壁に囲まれた植民地となった近未来。元FBI捜査官と妻は、離れ離れになった息子を見つけるため命懸けの闘いに挑む。Netflix

宇宙人侵略モノなの宇宙人がほとんど出てこない

 

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侵略モノなのに、ほぼ奴らの姿は出てこず、侵略され人間より上位の存在に支配された地球の人間たち、が描かれる。
SFは現代を写す鏡とか言われるが、宇宙人侵略モノとはその点で言えば…
人間がトップオブアニマルとして、他の動物たちの上に立ち、他の動物たちにしていることを、人間より上位の存在が現れて人間が一位から転落することによって再認識する。というのがセオリー。
このドラマもまさに、牧場で飼われているウマさん、ウシさん、ヒツジさんの気分になってみましょーとでも言いたげに、突然現れた大きな柵によって人間は囲われ、管理され、どこかへ消えてしまう人たちも出る。

侵略された地球で生きる、家族の話

 

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そんな広大な設定の中で生きる、ひとつの家族に焦点を当てた話である。
そんな状況の中でも日常は続いていくし、家族も続いていく。父、母、息子、娘…というペルソナだけでなく、それぞれ仕事や信念などが複雑に絡み、対立したり、歩み寄ったりと揺れ動く。

父親のウィル・ボーマンは元FBI捜査官で、知事に雇われ、レジスタンスを取り締まる仕事に就く。要は、侵略者側の仕事をすることになる。
一方母親のケイティ・ボーマンは、家族のため…と思いながら、家族に隠しながらレジスタンスとして活動している。そんな父と母が真逆の立場に居るというの面白い。
そしてその立場や信念が違うことによって起こる裏切り合いも見所。父として家族を守るための正解と、知事の元で働くものとしての正解、人類としての正解が異なるために、行動の正解が多面的になるのもおもしろい。

シーズン2のラスト。柵を越えるためにゲートの警備の情に訴えて見逃させるところも、いつもの映画ならありがちだの、やり尽くされた手だの言うところだが…
このドラマでは宇宙人(人を家畜のように扱う侵略者)との対比としての人間、なので、君にも家族がいるだろう!!!で見逃してもらうという展開も意味がある。
人間とはそういう情に流されてしまうものなのだ、ということだ。

残念ながら、シーズン3で打ち切りが決まってしまっているようだが、まだあと1シーズンあるのでシーズン3にも期待したい。

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