『キミとボクの距離』(2016)「COSMIC BOX」と「地球外少女」【Netflixオリジナル】

Netflix
!ネタバレ有りの感想です!

80点

よかった〜〜〜!!!この映画すき〜〜〜〜〜!!

YUKIの『COSMIC BOX』っていう歌と、アニメ『プラネテス』第7話「地球外少女」と同じ地球外少年の話。どっちも好きだよ!
上記のふたつはルナリアン(月の人)で、こっちは火星の子だけども。
地球外の惑星で生まれ育った子が地球へ行けない理由は低重力障害ってのはどこが元ネタなんだろーな?

『キミとボクの距離』 (2016)


原題:The Space Between Us (2016)
制作国:アメリカ
監督:ピーター・チェルソム
脚本:アラン・ローブ
キャスト:エイサ・バターフィールド/ブリット・ロバートソン/カーラ・グギーノ/ゲイリー・オールドマン
Netflix作品ページ

あらすじ

火星で生まれ、今やティーンに成長した少年は、地球との接触を制限されていた。でも地球への関心はふくらむばかり。宇宙を越え、自分のルーツを探す旅が始まる。Netflix

感想

低重力障害を克服して地球へ降り立った少年が、父親に会うという目的でアメリカを旅するロードムービー。

映像が綺麗!宇宙船から見る地球、宇宙船自体も良くてねぇ。CG技術ってまだまだ進歩してってるんだな!と思いました。SFで火星生まれ火星育ちの少年、という設定の割にはほとんど地球での出来事が描かれる。
その地球の景色が(おそらく意図的に)広大で綺麗な景色として描かれていてね、火星人のガードナー少年(エイサ・バターフィールド)の目を通して見たかのように美しく見えるのだ。

なによりもヒロインのタルサがかわいい。ほんとにかわいい。火星在住時からメル友だった、地球在住の少女タルサ(ブリット・ロバートソン)に会いに行って一緒に父を探して貰う道中がこの映画のメイン。ちょっとひねてて、サバサバ系で、お姉さんっぽいタルサ。怒った顔までかわいいってのはこういうことなんだな…、と思うほど愛らしさに溢れている。

SFと恋愛

男女2人を引き裂く装置としてSF設定が使われることが多い昨今。特に日本のティーンエイジャーの女の子向け恋愛映画に最近すごーく多い気がする。予告映像なんかで見ただけなんだけれど、これは時間SFモノっぽいな…?っていう恋愛ものが異常に増えた気がする。難病モノのお涙頂戴効果が薄れてSF設定で引き裂こう!ってなったのかな。

この映画もSF的要素で引き裂かれている二人なんだけども。二人を引き裂くための装置、というよりも、火星の子の物語、があくまでメインであって、年頃の男の子が主人公なら行動動機に恋愛は絡んでくるよねって感じ。地球に戻ったのも父親に会いに行く、というのがメインの動機だったし。

まあでもSFジャンルに置くよりも、恋愛とかファンタジーに置く方がいいと思う。

悪意が薄い潔癖なまでに優しい世界

人の汚い部分だとか、悪意がゼロではないものの、そこに焦点は当てずにほとんど描かれない!子供向けのファンタジーですらもっと嫌な奴が出てくるよ、ってくらい優しく綺麗すぎる世界。

タルサをいじめる学校の男の子も、クソな里親もさらっと状況説明程度。タルサとガードナーが父を探すという目的達成のために車を盗んだり悪いことしても咎めて怒る大人すら出てこない!

御都合主義といってしまえばそれまでだけど全てが綺麗に収まるラストはやっぱり気持ちがいいよね。心を洗う綺麗なファンタジーとしては最高。

隣の芝生は青く見える

最後に主人公のガードナー少年が『火星は地球に憧れ、地球は火星に憧れてるんだ』というセリフで締める。先日見たと同じようなストーリー構成の映画だな。
お隣(地球⇄火星、『ヤング≒アダルト』では都会⇄田舎)が良く見え→そこに行って起こった出来事を通して大なり小なり価値観が変化して→元の場所で生きることを選択する。
他人との比較は不幸を生む、と思っているのだけれど、SNSで隣の芝生(しかも青いところばかり)見られる今の世の中で大事なテーマなのかもしれないな〜。

おわりに

パートナーロボットのケンタウロスがちょっと残念。SF映画に出てくるこの手のロボットが好きなんだけどケンタウロスはあまりキャラが立ってない…。パートナーロボットで1番好きなのは『インターステラー』のTARS。あれぐらいキャラがあってもよかったんじゃないかなー。そもそも設定として必要ない感じだったし。

EDの曲がよかった。

あと、Netflixオリジナルはパッケージ画像の日本語フォントがださいのどうかと思う。

タイトルとURLをコピーしました