『宇宙を駆けるよだか』(2018)演技がすごいぞ!【Netflixオリジナル】

Netflix
!ネタバレ有りの感想です!

80点

恋愛モノはすこし苦手である。とくに邦画のティーンに向けた恋愛モノは。
一昔前のプリンセスストーリーとでもいうのか、ただそこに存在だけで大切にされ、愛される女の子と、それを愚直に守る騎士である男の子、という構図が苦手なのである。

それに加え、ちょっと前は難病という壁、最近ではSF的な時間設定が二人を引き裂く壁、障害として使われまくるところもあまり好きではない。
要はオリジナリティが見えないので、あまりたくさん見ようという気にならないのだ。

そんな恋愛モノが苦手な私が、これもティーン向けの恋愛ものなんでしょう?原作が少女マンガだって言うし?さらに言えば、主演の男性二人がジャニーズWESTである。アイドルだ。完全にティーンの女子向けだろうと穿った目で見始めた。

『宇宙を駆けるよだか』(2018)


出演:重岡大毅 神山智洋 清原果耶、富田望生
脚本:岡田道尚

Netflix作品ページ

あらすじ

明るくて可愛い高校生のあゆみは、ある日、容姿に悩む同級生の然子と姿が入れ替わってしまう。自分の体、そして大好きな彼を奪われてしまったあゆみだったが…。
Netflixより

健気な火賀にぐっとくる

か~~がぁ~~~!。・゚・(ノД`)・゚・。

一話見終わるごとに、毎回叫びたくなる、火賀の名前。なんと健気でいい子なことか…。
ジャニーズWESTの重岡大毅くん演じる火賀 俊平の役回りがなんとも…エモい。
たまらんぜ…。終始健気に主人公を支え、思い続け…がんばったのに結局報われないラストもエモい。

これで安直に主人公、あゆみとくっついていたら感想やこのドラマに対する評価もまた違っただろう。それでも叶わなった火賀の切なさがいい味である。好き。

原作は読んでないのでどの程度の改変や圧縮がされたかはわからないけれど、6話という短めの連続ドラマはすっきりとしてテンポもよく見やすかった。
あえて言うならば、4人が順番に入れ替わっていき、最後に自分の体に戻る過程は少し圧縮しすぎな感じもする。
あの辺は入れ替わったそれぞれの反応や日常をもう少し見たいところだ。

演技力が良い!!すごい!


このドラマはストーリー上、普通の恋愛モノより演技力が求められると思う。

入れ替わりという設定を使うからには、演じ分けが必要になる。一人あたり3人(しかも1人は異性)を演じなくてはいけない。それがしっかりと演じ分けられていてびっくりした。

ジャニーズといえば、男性アイドル界の重鎮である。最近はアイドルも映画やドラマ界に進出しているが、彼らは俳優ではなくアイドルである。なのでそこまで高い演技力を視聴者も、ファンも求めていないんじゃないだろうか?

そんな穿った見方を反省させられるレベルの演技力。演技の作法やその他諸々に詳しくはないが、他作品やオフの状態と差異があればあるほど演技が上手い、と私は判断している。
それだけ別人になっているということだからだ。その点で言うと、このドラマに出てくる主演の4人はめちゃくちゃに上手かった。
入れ替わりで中身が別の人が入っているときに、はっきりとそれが伝わるのだ。演技している、という雰囲気も感じなかった。すごいなぁ。

特にそれぞれが異性を演じているところなんかは、本当にその性別のようで面白い。
それを見るために見てもいいくらいに良かった。

少女漫画原作ではあるが、完璧な恋愛モノ、というよりはサスペンスやミステリーの雰囲気と要素もある。恋愛モノが苦手だと敬遠している人にも見てほしい。特に若い主人公4人の演技力はほんとうに見ものである。

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